温浴施設の館内アンケートには
(1)お客さまの声を収集・分析して、改善活動に
(2)お客さまとのコミュニケーションツール
といった意味があることは以前に書きました。
さらに、もうひとつの活用方法があります。
それは、情報発信に活かすことです。
これを知ったのは、今から10年も前のことですが、難波のニュージャパンサウナで館内に掲示されているPOPを見ていたら、アンケートに書かれた意見や要望に対する回答集POPがあったのです。
毎日寄せられるアンケートのすべてに対して回答するのは大変なことですが、たくさん寄せられられている意見に対しては、まとめて回答することで、聞きっぱなしにならずに対応することができます。
さらに、繰り返される指摘に対しての事情説明やお詫び、マナーの啓蒙などにも利用しているのです。
もっと積極的に使っているケースもあります。それを最初に見たのは、福島県のみちのく霊泉やわらぎの湯でした。
ここでは、やわらぎの湯を利用したお客さまからの感想やお礼が、壁面にそのまま掲示されています。
身体の調子が良くなった!という実際の体験談は、どんな効能書きやPOPよりも強い説得力があります。
きっとこれを読んだ人は、「えっ、そんな病気も治るのか!? こんどウチのおばあちゃんに教えてあげよう!」といった反応を示すでしょう。そうしてくちコミがどんどん拡がっていくんだろうなぁ、と感心しました。
回答集方式も、そのまま掲示方式も、過去のセミナー等で何度かお伝えしてきましたので、いまや全国で実施している温浴施設も多くなりましたが、まだまだアンケートを上手に活用できていないところも多いようです。
アンケートは何の設備投資も要らず、絶大な効果がありますので、ぜひ最大限の活用をお試しください。
(2009年1月26日執筆)