サウナの日

回想 Recollect
サウナフェスタ(2017年)

 今日3月7日はサウナの日。各地の温浴施設ではサウナに関連する様々なイベントが行われています。

中でも秀逸だと思ったのは大阪なんばにあるニュージャパンサウナ スパプラザで開催されているサウナフェスタ。単なる集客イベントではなく、サウナの魅力への理解を深め、サウナファンを増やす意気込みが感じられます。

いつも書いていることですが、サウナには素晴らしい価値があり、今後の日本においてもサウナはさらに普及し、サウナ習慣が根付いていくものと考えています。

ところが、そのことは残念ながら温浴業界においてもまだ十分に理解されているとは言えない状況です。

温浴施設の経営者や運営幹部ですら、「サウナはどうも苦手で…」「水風呂は冷たくて無理なんです…」と言っていることがあります。それを聞くとなんとも残念な気持ちになるのですが、個人それぞれの率直な感覚ですから、そう感じたこと自体は仕方ありません。

問題は自分に関心がなく好きでもないまま、それを提供して商売していることです。

自分は何故多くのファンがいるサウナを好きになれないのか?どうして古くからの歴史があるサウナを良いと感じないのか?そこに疑問を持って欲しいのです。

実際、快適でないサウナは多々あります。それは、
・温度設定が適切でない(熱過ぎ、ぬる過ぎ)
・換気や対流が充分でない(息苦しい、空気がよどんでいる)
・温度と湿度のバランスが悪い(乾燥し過ぎ、蒸し蒸しベタベタ)
・衛生的な問題がある(不快な臭い、濡れたマット、ホコリだらけ)
といったことがあるからなのです。水風呂が冷たすぎて無理と感じるのは、サウナが快適になっていないため、十分に加温できていないからです。

自分自身でサウナや水風呂に入ってみなければ、そこになかなか気づくこともできず、改善の指示も出せません。そういう宝の持ち腐れになっているサウナ設備が日本中にたくさんあります。

これはサウナに関係するメーカーや設計会社、施工会社にも言いたいことです。自分たちが提供する商品の価値を分からずして、どうして商売ができるのでしょう。

サウナを良いと言っている人がたくさんいて、長い歴史もあるのですから、食わず嫌いにならずに、その良さを自分自身が体感できるまで探求して欲しいものです。

今日はサウナの日。イベントをきっかけにひとりでも多くの新たなサウナファンが誕生することを願っています。

(2017年3月7日執筆)

「サウナベンチの板は、親指一本通るくらいの間隔を開けることで室内の対流を促す。」
そう教えてくれたのもニュージャパンサウナ。
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