みなさんはサウナに入った後に身体に出てしばらく消えない、マダラの模様をご存知でしょうか?
私は以前から「サウナマーク」と呼んでいました。一部のサウナファンからは「あまみ」「ロウリュ桜」等とも呼ばれているようですが、正式な名称は日本語にはまだありません。
熱めのサウナでしっかり温まってから水風呂で冷やすと出ることが多いです。良いサウナほど広範囲に濃い模様が出て、なかなか消えない、と感じています。ニュージャパンサウナ スパプラザのストーンサウナや静岡県のサウナしきじなどが代表例です。
以前、船井総研で一緒に温浴の仕事をしていた後輩の増島清人くんが「真冬に水かけ祭に参加したら斑模様が出たことがある」と言っていました。祭でエキサイトして体温が上がっていたところを水かけで冷やしたからなのでしょうか。
医学用語っぽく言うと「寒冷性紅斑」とかかな?と思って検索してみたのですが、何も出てきません。この現象についてはまだあまり深く研究している人がいないようです。
ニュージャパンサウナ スパプラザにあるストーンサウナ。言わずと知れたロウリュ発祥の地です。
ここのサウナ室の作りには、半端でない数々のこだわりが投入されています。かつて作ったご本人からいろいろ教わったのですが、当時若かった私には話が深すぎて全容を理解するには至りませんでした。
様々な工夫の相乗効果なのか何なのか、まだ解明できていない謎があるのですが、表面的な熱さだけでは計り知れない何かが身体に作用しているのは間違いないようです。
スパプラザのストーンサウナが今のような形になってから20年以上の時間が経っていますが、それに追いつき、越えるサウナがいまだに出てこないことは残念です。
古くからあって、今も続く施設には、先人たちの知恵と工夫がたくさん詰め込まれています。
目新しいだけでどれも似たようなニューオープンの施設をいくら見たところで、たいして学ぶことはありません。
視察に時間を割くなら、古くても輝きを失わない、老舗の温浴施設をじっくりと視察してみてください。
何十年という時を経て、どうしてその形でそこにあるのか、それを究明することが、事業を永続させる決め手につながると思っています。
(2016年5月13日執筆)