以前、大阪のニュージャパン観光の幹部のみなさんと「五感の癒し」というテーマについて長い議論をしたことがあります。
「癒しの基本は五感（視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚）に優しい環境づくりから」という考え方に基づいて、館内のあらゆるゾーンのあり方を検証していったのです。
例えば聴覚というアプローチでいくと、心地よい音楽やせせらぎの音などは癒しの要因になりますが、一方で耳障りな雑音や不適切な音量などが阻害要因です。
ニュージャパンサウナは全国的にもハイレベルなサービスで知られる老舗繁盛店ですが、そのように癒しを促進する要因と阻害する要因をひとつひとつ探していくと、大変な数の細かい発見（要改善点）があったのです。
温浴施設では、お客様に癒しや健康づくりを提供するため要素がたくさんありますが、いくら豪華な設備や丁寧なサービス、高度な技術を提供していても、不安感や不快感を感じさせる環境の中では、お客様は癒されることはありません。
このような視点で行くと、「新しい集客の目玉はないか？」と考える前に、お客様を癒すためにできることが実はまだたくさんあるのかも知れません。
（2007年3月6日執筆）
